今日は…まぁどうでもいいのですが、
真冬のカナダの人々の暮らしをみなさんにお届けします。
この記事の内容
−30℃の町で人間はどうやって暮らしているか。
−30℃の時に絶対やってはダメなこと。
2月に入ってカルガリーは急激に冷え込んでいます。
先週末〜今週初めにかけて氷点下30度近くまで下がりました。
例年寒さのピークは2月なのである程度は構えるのですが、今年は2月になるまでが暖かすぎました。
毎年大雪になるクリスマスと年末も大したことなく、1月の下旬にはまさかの雨!
カルガリーで1月に雨が降るなんてありえないですし、カナダに来て5年目で初めてです。
そんな油断していたところにいきなり猛烈寒波。
最高気温が氷点下30度とか滅多にない厳しい寒さです。
こんな寒い中でどうやって人間は生きていくのかと思うのですが、意外と大丈夫なものです。
−30℃とはどんな世界か
まず、この気温で外に出るとどうなるかわかりやすく解説します。
もちろん極力肌の露出を控えるなど、防寒対策を万全にした状態の話です。
日本の冬でいつもより寒い日に外へ出ると、ダウンやインナーが冷気から守ってくれます。
イメージとしてはじんわりじんわり体が冷えてくる感じです。
今日寒いな〜と思いつつもどうにか耐えられるレベル。
でも、カルガリーの−30℃はもう何着ててもあんまり効果が無いです。
何かの用事で仕方なく外に出ることになったとします。
例えば車を止めた駐車場からお店までの間とか、友達の家までとか。
車から外に出た瞬間、服の隙間から一気に冷気が入り込んできます。
当然ダウンを着て中にはヒートテックのようなインナーを着ています。
でも繊維の隙間とかありとあらゆる隙間から冷気が入ってくるのを感じ取ることができます。
次に息を吐くと尋常じゃないくらいに真っ白な息が出てきます。
そして吐いた息がそのまま顔やマフラー、メガネにそのまま凍りつきます。
息を吐くたびに口の周りが凍るので息を止めたくなります。無理ですけど。。。
この寒さはわかりやすく言うと命の危険を感じる寒さです。
先週末実際に友達の家へ行くのに外に出たのですが、身の危険を感じて無意識に早足になって最終的には走ってました。
危険な寒さなら外に出なければいいという考え方
これに尽きます。
−30℃ってそもそも人間が生きていける気温ではないです。
カナダの家は基本全館暖房でどの家も暖炉があります。
寒さが危険なレベルになっているのであれば外出しないで家で休んでいればいいのです。
実際にカルガリーでは寒波が来ると仕事に行かない人もいますし、会社自体が寒いから早く帰っていいよというスタンスのところもあります。
そしてカルガリーの街自体も寒い冬に外に出なくていいようにという考えで作られてきました。
多くのオフィスやショップ、レストランが集まるダウンタウンでは、一度屋内に入ってしまえば外に出ることなく移動できる連絡通路で多くの建物同士が繋がっています。(全部では無いです)
夏の写真で申し訳ないのですが、建物同士が渡り廊下で繋がっているのが見えます。
夏場は電車やバスで通勤してる人でも冬の間は車でという人がかなりいます。
屋内駐車場に入ってしまえば基本暖かいところだけにいることができるからです。
人によっては、
家のガレージから車に乗って出勤→建物内の駐車場に入る→そのまま暖かいオフィスで仕事→ランチは連絡通路で繋がった近くのレストラン→車で帰宅、家のガレージへ。
こんな感じで外は−30℃なのに全くそれを感じることなく1日が終わることもあります。
人間は環境に適応する
こんなに強烈な寒波が続いてカナダは大変だなぁと思うかもしれませんが不思議なことに人間の体は寒さに慣れてきます。
寒波が居座って寒い日が続いても、どこかで少しくらい気温の上がる日があります。
気温が上がるといっても−30℃が−15℃になったくらいのレベルなんですけど。。。
−15℃でも十分に寒いですし、もし冬の間にそれくらいの気温になったら構えるレベルです。
でも−30℃からだと15℃も気温が高いので、そんな日は今日は暖かいなぁと感じます。
天気が良くて太陽が出るくらいだとちょっと暑くも感じますし。
特に晴れた日は車の中は結構気温が上がります。
カナダで真冬にTシャツやタンクトップでいる人をよく見かけるのはこういう原因だからです。
そして僕自身も−5℃くらいになるとダウンの下はTシャツ、0℃くらいではもはやダウンは着ません。汗かくので。
さすがに−15℃でTシャツは無理ですが体がそれなりに慣れてしまっています。
−30℃の時にやってはいけないこと
普通に生活してるといってもこの気温ではわりと慎重に行動しないと悲劇を生むことがあります。
車のサイドブレーキは使わない
凍りつきます。
シフトをパーキングに入れてサイドは使わないのが鉄則です。
もしサイドブレーキが凍ってしまったらエンジンをかけて暖かくなるまで待ちます。
インロックに気をつける
車もですが、どちらかというと家の話です。
こっちの住宅は勝手に鍵が閉まる構造のドアが多いので、それを忘れて鍵を持たずに外に出ると悲劇です。
鍵を解除しておくか常に鍵を持って行動します。
ちなみに経験者です。
外で飲み過ぎない。凍りついたバス停or駅で待つのは悲劇。
タクシーとかウーバーで帰る人はいいのですが、電車で帰る人は乗り過ごしを警戒します。
カルガリーでは日本のように駅前が繁華街というところはほとんどありません。
うっかり寝過ごして知らない駅からタクシーで帰るということはほぼ不可能です。
駅自体も基本は無人でホームと簡単な待合室だけということがほとんどなので電車を降りたら即-30℃の世界です。
仮にタクシーを呼べたor誰かが迎えに来てくれるとしてもそんな寒い状況で待つのはかなりツライです。
ちなみにですが、これも経験済みです。
スキースノボは諦める
カルガリーでそれだけ寒いと山はもっと寒いのでスキーはもはや不可能です。
スキーやスノボは普通に滑ると時速20km〜30kmくらい出ます。
滑れば風邪も発生するので体感的にはもっと寒くなります。
リフトに乗っている時もツライですね。乗っているだけで顔の周りが霜だらけになります。
僕も寒波が来た時は山に行くのを諦めます。
外出の時は肌を露出しない
これは基本です
とにかく肌の露出は極力無くすようにします。
肌が露出してるとそこから痛くなってきます。
冷たいを通り越して痛くなるんです。
最後に
ということで極寒のカナダでの生活を少しご紹介しました。
なんだかんだで-30℃というありえない寒さでもそれなりに暮らしていけるものです。
冬の間ずっとこんなに寒いわけではないですし、何よりカルガリーは雪が少ないので比較的過ごしやすいのです。
でも、やっぱり寒い日は暖かい家から一歩も出ないようにして寒さを感じないようにするのが一番です。
僕もそうしてます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。