カナダがワイン生産国だということはほとんど知られていません。
なぜかというと作ったワインをほとんど自国内で消費するからです。
いえ、自国内どころか作った州内でほとんど消費してしまいます。
そんな謎めいたカナダワインですが、実はとても高品質なのに安いという高コスパワインの宝庫です。
そこで本記事ではおすすめカナダワインについて書いていきます。
特にカナダ旅行、バンフ旅行のお土産を何にしようか迷っている方へおすすめの10本を選びました。
この記事を読んでいただければお土産に最適なカナダワインを選ぶことができるので参考にしてみてください。
もちろん自分で飲むワインとしても美味しいものばかりです。
カナダワインのおすすめ10本!美味しくて高品質なワインを厳選
ワインのセレクトは僕が過去に飲んできたカナダワインの記録の中から特に値段と味のバランスの良いものを選んでいます。
カナダワインについてはこちらの記事をどうぞ。
参考までに2019年9月現在CA$1=¥81ほどです。
ブリテイッシュコロンビア州のカナダワイン
最初は太平洋に面したブリティッシュコロンビア州(以下BC州)から。
BC州には多くのワイン生産地がありますが、中心は内陸のオカナガンバレーで州のワインの約90%がここで作られます。
南北200キロほどのこのエリアは温暖、乾燥、小雨が特徴でバラエティー豊かなワインづくりが行われています。
ブルーマウンテンガメイノワール
ブルーマウンテンワイナリーはオカナガンバレーの中南部オカナガンフォールズにあるワイナリーです。
このガメイノワールは開けた瞬間にベリー系、ジャム、ナッツなどの香りが溢れ出て味わいもしっかりと凝縮感が感じられて文句なしに美味しいワイン。
同業者からも評価が高く、以前オカナガンバレーでワイナリー巡りをしたらブルーマウンテンに行くならガメイが最高だから絶対に飲んだ方がいいとあちこちで言われました。
ただ残念ながらこのワインは3月終わり〜4月に少量が出荷されるだけです。美味しさは間違い無いので見かけたら即買いです。
もしガメイノワールがない場合はピノ・ノワールも評価が高いのでそれもオススメします。ガメイよりは生産量が多いので見かける確率は高いです。
参考価格CA$28
サマーヒルピラミッドワイナリーオーガニックバコノワール
こちらはオカナガンバレー北部のケロウナにあるサマーヒルピラミッドワイナリー。
ケロウナはオカナガンバレーの中心都市で周辺にワイナリーが集まっています。
その中でサマーヒルはオカナガンバレーのワインの歴史の初期の頃からのワイナリー。
ワインを一度敷地の中にあるピラミッドに入れてから出荷する面白いワイナリーです。
バコノワールはフォルブランシュとヴィティス・リパリア系品種の交配品種で寒冷地でもよく育つことからカナダでよく見かけます。
サマーヒルのバコノワールはフルボディでしっかりとした味わい。そして特徴的なのはスモーキーな香り。まるでウイスキーでも飲んでるかのようなパンチのある香りがします。
初めてこのワインを飲んだ時はあまりのスモーキー感に衝撃を受けました。でもいやらしい感じはなくてベリー系の香りとしっかりとマッチしています。
価格CA$29
ボーダータウンマルベック
続いてオカナガンバレー南部オソイヨーズのボーダータウンワイナリーのマルベック。
オソイヨーズはカナダ最南端ですぐそこはアメリカ国境という場所。
周辺はメキシコから続く砂漠地帯の北端で気温も高く冷涼なカナダでは珍しくボルドータイプのワインが作られます。
このマルベックはしっかりとしたベリー系やスパイスの香りのフルボディタイプ。
初めて飲んだ時はカナダにもこんなワインがあるんだと驚きました。
そしてマルベックというのが自由な感じがしてカナダらしい。
価格CA$30
ペタレスドオソイヨーズ
オソイヨーズラルースのセカンドワインのペタレスドオソイヨーズ。先ほどと同じエリアです。
セカンド?と思う方もいるかもしれませんがこのワインは超おすすめ。
開けた瞬間にベリー系の香りが溢れ出て飲んでみるとフルボディの味わいに凝縮感たっぷりの果実味。ナッティな香り、スパイス感もあってこれでセカンドなのかと驚きます。
ここのフラッグシップワインと比較しても遜色ないかむしろこっちの方が好きな人もいるかもしれません。
ただ味わいはこっちの方が少しカジュアルなのと飲み頃のピークが短いです。
価格CA$33
リクイディティヴィオニエ
リクイデティワイナリーはオカナガンバレーの中南部オカナガンフォールズにあるワイナリーです。
最初にご紹介したブルーマウンテンワイナリーのすぐ近く…というかほとんどお隣さんで畑の気候条件も同じ。
醸造責任者のアリソンモエさんはカナダ東部のオンタリオ州出身でノバスコシア州で微生物学を学び、その頃から飲食全般に興味を持って一度ソムリエになるのですがそこから醸造科へ転身します。
オカナガンバレーへ移った後は先ほどのオソイヨーズラルースなどでワイン造りを学び、そして現在リクイデティワイナリーでワイン作りの責任者となります。
このヴィオニエは柔らかな柑橘系や蜜のような香りが特徴で味わいは透明感があります。女性らしい優しい味わい。
価格CA$28
サイプスブリュット
次はスパークリング。
カナダでもシャンパン製法のスパークリングがたくさん作られています。
先ほど紹介したサマーヒルピラミッドワイナリーのスパークリングでオーガニックのリースリングをメインに、シャルドネ、ピノブランのブレンドです。
初めて飲んだ時は$20台のスパークリングがこんなに美味しいのかと驚きました。
リースリングのツンとした感じは残しつつもフルーティーな香りときめ細かい泡、しっかりとした味わい。夏にキンキンに冷やして飲みたくなります。
価格CA$29
ジャクソントリッグス
ジャクソントリッグスはオンタリオ州とBC州にワイナリーを持つカナダでは超大手のワイナリーです。
個人的には、世界中から集めたぶどうのジュースをブレンドしたワインを作る安いイメージだったのですが、たまたま飲んだこのスパークリングは美味しくてコスパ的には全然アリだと思いました。
複雑な香りや味わいでは先ほどのサイプスと比べるとかなわないのですが、カナダワインを知るきっかけとしては十分に美味しいワインです。
わりとよく見かけるので試しに飲んでみるのも良いかと。
価格CA$19
オンタリオ州のカナダワイン
オンタリオ州から白を2本。
オンタリオ州のワインは主にトロントの近く5大湖のオンタリオ湖やエリー湖周辺で作られています。
アイスワインの生産が多いオンタリオ州ですが甘いワインが苦手なので今日はアイスワインは紹介しません。
ケーブスプリングリースリングエステイトボトル
ケーブスプリングはオンタリオ湖の南側ビームズビレにあるワイナリー。
ここはリースリングで有名なワイナリーでかなりの種類をリリースしています。
このエステイトボトルはミネラルと酸味がうまく調和して飲んだ瞬間に美味しいと思えるワインです。
柑橘系や青リンゴの香りもしっかりとして23ドルにしてはやけに美味しい。
価格CA$23
アンオークドシャルドネ
続いてオンタリオ湖とエリー湖に挟まれたナイアガラ半島にあるシャトー・デ・シャルム。
このワイナリーはカナダでのヴィニフェラ系ぶどう栽培の先駆けで現在まで続く近代カナダワインの基礎を作ったワイナリーです。
詳しくはこちらの記事で書いてます。
CA$17という値段なので複雑な香りなどはありませんが程よい酸味としっかりした青リンゴの香りでカナダワイン入門には最適です。
何よりこの安さでカナダのAOCであるVQAワインが飲めるコスパはお得です。
カナダワインを知らない人にあげるお土産としてはこれが一番だと考えています。
価格CA$17
ノバスコシア州のカナダワイン
カナダ東部の小さな州ノバスコシア州のワインを1本。
ノバスコシア州は大西洋に面した州でミネラルと酸の豊富なワインが作られます。
ワイン作り自体は大昔から行われてきましたが品質を意識した現代的な作りが始まったのは最近です。
ここ数年は州のバックアップで品質が急激に良くなってカナダ4大ワインの一角を占めるようになりました。
とはいえ生産量が少なくほとんど州内で消費されるために遠く離れたアルバータ州で見かけることはまれです。
今回はバンフやカルガリーでも購入可能な1本をご紹介します。
ティーダルベイバイベンジャミンブリッジ
ティーダルベイはノバスコシア州が2010年から始めた独自のAOCです。
100%ノバスコシア産のブドウでアルコール度数11%以下、伝統的なノバスコシアワインの特徴の青リンゴの香り、豊富な酸とミネラルを表現してることが条件です。
ベンジャミンブリッジはノバスコシア州の州都ハリファックスの近くにあるワイナリーで元々はクラシックメソッドのスパークリングワインが得意でした。
豊富な酸とミネラルに青リンゴや柑橘系のしっかりとした香りで、大西洋に面したノバスコシアの冷涼な気候がよく表れています。
何より低アルコールで飲みやすくワイン自体初めてという方にもオススメです。
価格CA$24
カナダワインはお土産、自分用に最適
全く無名なカナダワインですがお土産に持っていくと100%喜ばれます。本当です笑
カナダでワインが作られていることが驚きなのにさらに美味しいのが二重のサプライズだからです。
今回紹介したものの他にもたくさん美味しいワインがあるので旅行の途中でリカーストアを見かけたらのぞいてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。