CANADA LIFE BLOG

仕事でカナダに引っ越したら居心地が良くてそのまま居ついてついでにブログ始めました。

和食の料理人が解説する醤油の正しい保存方法

 

醤油の原料となる大豆 

家で保存していた醤油がいつの間にドロッとしていたということはありませんか?

塩分濃度の高い醤油は常温保存でも大丈夫と思われがちですがそれは間違いです。

 

そこで今回の記事はこのような内容です。

醤油の正しい保存方法ってどうすればいいの?

今まで常温保存していたけどそれじゃダメなのかな?

 

この記事で詳しく解説します。

 

筆者は業界16年目の和食の料理人です。

今は仕事の関係でカナダにいますが、今まで得た醤油に関する知識から保存方法について解説します。

 

この記事で

醤油の賞味期限

醤油の正しい保存方法

醤油にダメージを与える3要素 

 について詳しく解説します。

 

この記事を読んでいただければ醤油の保存方法について理解していただけます。

正しく保存された風味豊かな醤油でいっそう美味しい料理を作ることができます。

 

 

 

和食の料理人が解説する醤油の正しい保存方法 

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醤油って常温放置しても大丈夫と思われがちですがそれは間違いです。

確かに悪くなることはありませんが、間違った保存方法は醤油の風味を変化させます。

 

味や色、香りは買った直後のものと時間が経ったものでは明らかに風味が変わります。

 

ですが普通はそんなことには気づかずに使うものです。風味の変化した醤油で作った料理は知らず知らずのうちに味も変わって微妙な仕上がりになります。

 

この記事を読んで自分の家の醤油の保存方法を見直してみてください。

 

醤油の賞味期限

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醤油には美味しく味わえる期間という意味で賞味期限があります。

 

いくら塩分濃度が高く保存性が高くても色々な原因で醤油が少しづつ変化していくからです。

 

賞味期限は醤油の容器に必ず書いてあるので確認してみましょう。そしてこの賞味期限は開封前に適切な場所で保管されていた場合のものです。

 

容器や醤油の種類によって異なる賞味期限

醤油の容器は瓶、ペットボトル、缶とあります。どれに入っているかで賞味期限が変わります。

 

また濃口、薄口など醤油の種類によっても変わってきます。

 

ペットボトルはビンや缶に比べると光を通しやすいので少し賞味期限は短くなっています。

 

白醤油や薄口醤油は薄い色と軽い香りが持ち味です。それを生かすために濃口醤油に比べると賞味期限が短くなっています。

 

時間の経過や光によって少しずつ色が濃くなっていき持ち味の薄い色が変化していくからです。

 

濃口醤油と薄口醤油の違いについて解説した記事はこちら。

 

開封前の賞味期限

開封前の賞味期限がどれくらいなのみてみましょう。

ペットボトル容器は薄口で1年濃口1年半

ガラス瓶、缶は白醤油で半年、薄口で1年半、濃口で2年

この賞味期限は冷暗所で保管していた場合のものです。

 

冷暗所ってイマイチわかりにくいのですが、要するに直射日光や電気の光が当たらず温度がある程度一定の場所です。

 

冷暗所というと流しの下や床下の収納などが思いつきますが、暗い場所でも密閉された狭い空間だと夏場に温度が上がることがあるので気をつけてください。

 

開封後の賞味期限 

では封を開けた後の賞味期限はどうなっているのでしょうか?

 

明確に期限が定まっているわけではありませんが各メーカーは消費者からの質問に対してこのように答えています。

 

キッコーマン

しょうゆは、保存食品で長持ちします。ただし、時間とともに色は黒くなり風味も落ちてきますので、ペットボトルやびん入りの商品は冷蔵庫に入れ1カ月以内がおいしくご利用いただける期間とお考えください。

キッコーマンQ&Aより

 ヤマサ

栓を開けると空気に触れるため、酸化が進み、品質が落ちてきます。また、空気中の菌が入り込み、保存状態によってはカビが生えることもあります。このカビは有害なものではありませんが、風味が落ちてしまいます。使用後はきちんと栓をし、冷蔵庫に保存して一ヵ月くらいで使い切ることが、しょうゆのおいしさを保つポイントです。

ヤマサ商品別Q&Aより

 ヒゲタ醤油

開栓後、しょうゆは空気に触れるため、色が黒くなり、よい香りが低くなります。この劣化の速度を遅らせるためには冷暗所、より好ましくは冷蔵庫への保存をおすすめします。いったん栓を開けたら、1ヶ月程度で使い切るようにすると、しょうゆのおいしさを存分に味わえます。

ヒゲタ醤油お客様相談室より

 

どのメーカーも開封後は1ヶ月を目安に使い切るようにと言っています。

 

賞味期限切れですぐに使えなくなるわけではない 

醤油は風味が変化しても痛むわけではないので賞味期限が切れたからと言ってすぐに食べれなくなるというわけではありません。

 

開封後に長く保存して変化したものも同じです。

 

ですが風味は確実に落ちます。開けたばかりの醤油は軽い抜けるような香りですが、古い醤油は少しくすんだようないかにも醤油という匂いに変わります。

 

色も大きく変わります。開けた直後の赤く透明感のある色から黒く濁った色に変わります。

 

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この写真は左から開封直後、3週間、2ヶ月の醤油を比べたものです。

赤から黒へ変化してるのがよくわかります。

 

風味の変化した醤油の使い方

賞味期限が切れたり開封後に長く保管して風味の変化した醤油はどのようにして使ったらいいのでしょうか?

 

お刺身の醤油のように本来の風味を生かす食べ方やめましょう。変化した醤油の香りが素材の持ち味を消してしまいます。 

 

濃いめの煮物やソースやタレなどを作るときに使うのがベストです。火を入れると香りはある程度飛びますし、濃厚な味をつけることができます。

 

僕が修行時代に働いていたお店では開封後にある程度の時間が経った醤油はひとまとめにして冷蔵庫で保管してました。

 

そしてある程度たまったところで焼き魚や焼き鳥用のタレを作るのに使っていました。

 

それくらい醤油の風味に気を使っていたのです。

 

醤油の正しい保存方法

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醤油の風味を変化させない保存方法について解説します。

 

開封前の保存方法

先ほども言いましたが開封前の保存は冷暗所が基本です。

 

涼しい場所で温度変化が少なく光が全く入らない場所かそれに近い場所なら開封前の醤油は賞味期限内なら問題ありません。

 

もしそういう場所がなかったり、安売りで醤油を大量に買い込んだときなどは新聞紙で包みます。

 

これで光は完全にシャットアウトできるのであとはなるべく涼しくて温度変化の少ない場所で保管しましょう。

 

開封後の保存方法

1度封を開けた醤油は冷蔵庫で保管します。

 

後で詳しく解説しますが、醤油を変化させるのは光、熱、空気です。

 

冷蔵庫の中は光と熱をシャットアウトできます。そして空気ですがこれは早く使う以外防ぐ手立てがありません。

 

なので先ほども言ったとおり封を切った醤油はなるべく早く、できれば1ヶ月以内に使い切りましょう。

 

自分がどれくらい醤油を使うのか把握してそれにあった量の醤油を買ってくるのも大事ですね。

 

醤油を変化させる3要素

醤油は痛まないとはいえ色、香り、味の風味は時間とともに変化します。

その原因は空気、光、熱ですがなぜこの3つなのかを解説します。

 

原因はメイラード反応

醤油には色々な成分が入っています。

その中でもアミノ酸と糖分は化学変化を起こしてメラノイジンという成分を作ります。

 

この化学変化はメイラード反応と言われています。パンを焼いたり、肉を焼いたりして焼き色がつくのもメイラード反応です。

 

メラノイジンはそれ自体には抗酸化作用などいい効果があるのですが、作られすぎると食品の風味を損ないます。

 

メイラード反応と空気、温度、光

メイラード反応は熱を加えて起こることが知られていますが、常温でもゆっくりと進行します。

 

その一番の原因は空気による酸化です。そして熱(温度)と光がそれを促進するのです。

 

醤油の保存で空気、温度、光を遮断させる必要があるのはこのためです。

 

醤油本来の風味を味わおう

  • 醤油の消費期限:美味しく味わえる期間という意味での開封前の消費期限。容器や醤油の種類で変わる。 
  • 醤油の保存方法開封前は冷暗所で保存。開封後は冷蔵庫に保管してなるべく早く使い切る。
  • 醤油を変化させる3要素:空気、温度(熱)、光を避ける。メイラード反応によって醤油は変化する。

 

これで醤油の正しい保存方法がわかりましたね。

正しく保存した醤油は風味が長持ちするので醤油本来の色、香り、風味を味わってください。

いつもの料理がよりいっそう美味しく感じられます!

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。